
今回は「正しい」チャートの読み方・分析方法について解説してみようと思います。
あえて「正しい」という点を強調しているのですが、それには理由があります。
投資・トレードの世界では、間違った・全く意味のないチャート分析が当たり前のように紹介されているからです。
特に、初心者向けに意味のない「テクニカル分析」を紹介するのは、本当にたちが悪いです。
これまで沢山の運用・情報分析のプロに話を聞いてきましたが、ボリンジャーバンドやエンベロープを使って分析している方は一人もいませんでした。
これから投資・トレードの勉強をされる方は、どうか最初に、ここで紹介する分析の基本を押さえてください。
本来は、数学や統計学の知識がいるのですが、ここでは数学や統計学を使わない方法を紹介します。
チャートって何?
まず、そもそもチャートとは何なのか、確認をしていきましょう。
結論から言うと、チャートとは「株価のデータを時系列順に並べて、グラフ化したもの」です。
これはデータをただ並べただけでは読むのは大変ですよね。
ですから、人間が理解しやすいようにグラフで表示してあげるわけです。
それがチャート。
それは本来、統計解析の話になってしまうのですが、今回は統計学も数学も無し!
文系でも分かりやすいように紹介していきますね^^

チャート分析の基本は4つ!
さて、さっそく本題です。
今回はチャート分析の基本を、4つ紹介します。
- イベント
- トレンド
- ボラティリティ
- レジスタンス
基本はこの4つです。
すべて横文字で嫌になってしましたか?
でもご安心ください。
どれも簡単な意味ですので、ここでしっかり押さえておきましょう。
これらは全ての分析者の基礎になってくれます。

分析方法1:イベント
まずはイベントをチャート上で確認する方法です。
イベントって何のことだか知っていますか?
日本株には以下のようなイベントがあります。
- 決算発表
- 売出し
- 市場変更
これらは株価に大きく影響するイベントです。
株の売買をする方なら、必ずフォローしていく必要があります。
では、どうやって確認するのか?
基本的には、「東証の適時開示情報閲覧サービス」で、キーワードを自分で打ち込み確認します。

でも、この方法だと、過去のイベントをすべて検索していくのが大変ですよね。
私たち運用をしている人間は、もっと楽な方法を使っています。
それは、証券会社の分析ツールを使い、チャート上で確認する方法です。
どんなものかというと、

チャート上に「N」のマークが確認できますか?
この「N」のマークをクリックすると、具体的なイベントの内容を確認することができるんです。
これで、チャートが大きく動いていた場合、どんなイベントが起きたのか、手軽にチェックすることができますよね。
この機能を使える分析ツールは少ないのですが、私は
を使用して確認しています。
分析方法2:トレンド
2つ目は、トレンド分析です。
「トレンド」という言葉は、なんとなくイメージできますね。
「株価が上下どちらに動いているのか、方向性を示すもの」です。
私がいままで学んだ中で、最もシンプルで理にかなった「トレンドの定義」は、「株価の変化率の回帰係数」を求める方法(土屋賢三氏が紹介)です。
でもこれ、初心者が使うにはちょっと難しいし、大変ですよね。
そんな場合、代わりに「株価位置」を使うともっと簡単にトレンドを知ることができます。
実際には、分析ツールで「ストキャスティクス(%K)」というグラフを表示させます。

画像の上半分がローソク足チャートですね。
そして、下半分のグラフが「ストキャスティクス(%K)」です。
このグラフが100%に近づくほど強い上昇トレンド。
0%に近づくほど強い下降トレンドと判断します。
成長株投資など、トレンドをフォローしていく戦略では、この「株価位置50%以下の銘柄を除外」するようスクリーニングすると、投資成績が統計的に向上します。

分析方法3:ボラティリティ
3つ目は、ボラティリティの分析です。
「ボラティリティ」、初心者にとっては聞きなれない言葉ですよね。
簡単に説明すると、これは「株価の変動幅」のことです。
金融の世界では、これを数量化したものを「リスク」と言います。
これも数学的に計算すると、初心者には大変だと思いますので、分析ツールを使って簡単に表示する方法を紹介しますね。

画像の右上、「対TOPIX β」の列をご覧ください。
(「β」は「ベータ」と読みます。)
ボラティリティを知る方法として、ベータ値を使用しています。
ざっくりと銘柄のボラティリティ(リスク)を知りたい場合は、このベータ値を確認するのが最も簡単な方法だと思います。
(厳密に言えば「ボラティリティ≠ベータ」です)
- ベータ値が1であれば、標準的なボラティリティ
- ベータ値が1より小さいほど、ボラティリティは小さい
- ベータ値が1より大きいほど、ボラティリティは大きい
簡易的にボラティリティを知りたい場合は、以上のように調べるのが最も手軽かと思います。
このベータ値を表示できる分析ツールは少ないのですが、私はこれも
を使用して確認しています。

分析方法4:レジスタンス
さて、最後は「レジスタンス」の分析です。
これも初心者には聞きなれない言葉ですよね。
「レジスタンス」とは、「株価の抵抗線」という意味です。
「株価が反発しやすいポイント」のことを指しています。
このレジスタンスを分析する際も、分析ツールを使用すると簡単に理解することができます。

「価格帯別出来高」というのは、「その価格帯でどのくらいの売買があったのか」を示したものです。
上の画像の左側、半透明の棒グラフがそれです。
その出来高の大きいところに対して、現在の価格はもっと下にありますよね。
当たり前のことですが、それは「損している人が沢山いる」ということです。
大切なことは、その価格の下落した空間に「早く損を手じまいして楽になりたい」という、売りたい人たちが沢山いるということです。
つまり、今後この株価が上昇したとしても、その価格帯別出来高の大きいところが「抵抗線」となりやすいわけですね。

まとめ
以上の4つが、チャート分析の基本となります。
これらの内容は、どんな投資・トレード戦略でも必要になってくる基本です。
しっかり身に付けるためにも、ご自身の手で分析ツールを触り、実践してみてくださいね^^
また、文章では分かりにくかった部分もあるかもしれません。
この記事の内容は、動画での解説もしているので、良ければそちらもご利用して理解を深めていただければ幸いです。
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それでは、良い投資生活を!